長尺貨物・重量物と混載

長尺貨物・重量物と混載とは

長尺貨物・重量物と混載とは、通常のLCL混載貨物として、長い貨物や重い貨物を他の荷主の貨物と同じコンテナに積み合わせる場合の実務上の注意点をいいます。

LCL混載は、複数荷主の貨物をCFSで集め、仕向地や本船予定に合わせてコンテナへ積み込む輸送方法です。そのため、長尺貨物や重量物は、CFSでの荷役、バンニング、他貨物との積み合わせ、コンテナ内の重量バランスに影響することがあります。

長尺貨物とは

長尺貨物とは、通常のカートン、パレット、木箱などに比べて、長さが大きい貨物をいいます。機械部品、パイプ、ロール材、建材、金属部材、長い木箱入り貨物などが代表例です。

長尺貨物は、CFS内での移動、フォークリフトでの荷役、コンテナ内での積付に制約が出ることがあります。貨物が長すぎると、他貨物との積み合わせが難しくなり、通常のLCL混載では受けにくい場合があります。

重量物とは

重量物とは、1個あたりの重量が大きく、通常のCFS荷役では扱いにくい貨物をいいます。機械、金型、金属製品、設備部品、重量パレット、木箱入り機械などが該当します。

重量物は、単に重いだけでなく、荷役中の安全性、コンテナ床面への荷重、他貨物への圧迫、CFS側の設備対応が問題になります。貨物の重量によっては、通常の混載サービスでは受けられないことがあります。

なぜ混載で問題になるのか

混載貨物では、複数荷主の貨物を同じコンテナ内に積み合わせます。長尺貨物や重量物があると、コンテナ内の積付計画に大きく影響します。

長尺貨物は、コンテナ内のスペースを大きく占有し、他貨物を積む位置を制限することがあります。重量物は、他貨物の上に積むことができず、逆に他貨物を上に積めない場合もあります。

そのため、CFSや混載業者は、長さ、重量、梱包状態、荷役方法、積付可否を確認したうえで、受入可否を判断します。

CFS受入可否の確認

長尺貨物・重量物では、Booking前にCFSの受入可否を確認することが重要です。

CFSによって、フォークリフト能力、荷役スペース、天井高、保管場所、貨物搬入口、作業時間、特殊荷役への対応可否が異なります。通常貨物として搬入できるとは限らないため、事前確認なしにCFSへ搬入するのは危険です。

確認すべき貨物情報

長尺貨物・重量物を混載で扱う場合は、貨物名だけでは判断できません。CFSやNVOCCが受入可否を判断できるよう、具体的な情報を整理します。

  • 貨物名
  • 梱包形態
  • 1個あたりの長さ、幅、高さ
  • 1個あたりの重量
  • 総個数、総重量、総容積
  • 木箱、パレット、裸貨物などの状態
  • フォークリフトで荷役できるか
  • 吊り作業が必要か
  • 重心位置
  • 段積み可否
  • 他貨物との接触可否
  • 写真資料

バンニングへの影響

長尺貨物や重量物は、バンニング作業に大きく影響します。

長尺貨物は、コンテナ内で斜めに積めない、奥に入れる必要がある、他貨物を避けて積む必要があるなど、積付順序が制限されることがあります。重量物は、コンテナ下部に置く必要があり、上積みできない貨物や壊れやすい貨物との組み合わせに注意が必要です。

混載では、他荷主の貨物も同じコンテナに入るため、1件の長尺貨物・重量物が全体の積付効率や作業計画に影響します。

他貨物への影響

長尺貨物や重量物は、他貨物を傷つけたり、圧迫したり、荷崩れの原因になったりする可能性があります。

金属部材、機械部品、木箱貨物、重量パレットなどは、輸送中の振動やコンテナ内の揺れによって、周囲の貨物に接触することがあります。梱包が不十分な場合、他貨物への損傷リスクが高まります。

RT計算だけでは判断できない

長尺貨物・重量物では、RTによる料金計算だけで混載可否を判断することはできません。

RTは、重量または容積のいずれか大きい方を課金単位とする考え方です。しかし、貨物が長い、重い、段積みできない、特殊荷役が必要、他貨物と接触できないといった事情は、単純なRT計算だけでは反映されません。

そのため、見積上はLCL料金が出ていても、実際のCFS受入やバンニング段階で追加確認が必要になることがあります。

追加費用が発生する場合

長尺貨物・重量物では、通常のCFS Chargeに加えて、追加費用が発生することがあります。

料金表上のCFS Chargeだけを見ていると、これらの追加費用を見落とすことがあります。長尺貨物・重量物では、見積段階で作業範囲と追加費用の可能性を確認する必要があります。

Co-load時の注意点

Co-loadで長尺貨物・重量物を扱う場合は、元請フォワーダーだけでなく、実際に混載を仕立てるコーローダー側の受入可否を確認する必要があります。

元請フォワーダーが受けられると判断しても、コーローダーのCFS、船会社、仕向地側CFSが受けられない場合があります。特に長尺貨物・重量物では、搬入先CFSの設備とバンニング条件が重要になります。

CFS搬入後に問題が判明するリスク

長尺貨物・重量物で避けるべきなのは、詳細確認をしないままCFSへ搬入してしまうことです。

搬入後に、長さ、重量、梱包状態、荷役方法の問題が判明すると、CFS側で受入を断られたり、別手配を求められたりすることがあります。その場合、横持ち、保管料、再手配、予定本船の変更が発生する可能性があります。

FCLを検討すべき場合

長尺貨物・重量物では、LCL混載ではなくFCL輸送を検討すべき場合があります。

FCLであれば、他荷主の貨物と同じコンテナに積まないため、積付計画、固定方法、重量配分、梱包条件を管理しやすくなります。ただし、FCLであってもコンテナ内寸、最大積載重量、道路輸送上の制限、港湾側の受入条件を確認する必要があります。

貨物事故の観点

長尺貨物・重量物は、貨物事故の原因にもなりやすい貨物です。

梱包が弱い、固定が不十分、重心が偏っている、他貨物と接触している、段積み禁止が守られていないといった場合、輸送中の破損や他貨物への損害につながることがあります。

混載で扱う場合は、CFS搬入時の外装確認、写真資料、梱包状態の記録、段積み可否の明示が重要です。

実務上の注意点

長尺貨物・重量物は、小口貨物であっても、通常のLCL混載で簡単に受けられるとは限りません。

混載可否は、長さ、重量、梱包、荷役方法、CFS設備、バンニング条件、他貨物への影響によって判断されます。特にCo-loadでは、実際のコーローダーとCFSの受入条件を確認する必要があります。

長尺貨物・重量物では、「小さい案件だからLCLでよい」と考えるのではなく、Booking前に寸法、重量、写真、荷役条件を提示し、CFS受入可否と追加費用を確認することが重要です。

同義語・別表記

  • 長尺貨物
  • 重量物
  • 長物貨物
  • 重量貨物
  • LCL重量物
  • LCL長尺貨物
  • Overlength Cargo
  • Heavy Cargo
  • Oversized Cargo
  • CFS受入制限