デミニミス規定とは
概要
デミニミス規定とは、原産地基準を満たさない非原産材料が一定の割合以下であれば、例外的に原産品として認める制度です。主に関税分類変更基準(CTC)を補完するルールとして機能し、実務上の柔軟性を確保するために設けられています。
実務の流れ
まず、製品の原産地判定においてCTCやRVCなどの基準を確認します。基準を満たさない非原産材料がある場合、その割合が協定で定められた上限(例:10%)以内かを計算します。割合内であれば、デミニミス規定の適用を検討し、必要な証拠書類を準備します。
主要書類
- 原産地証明書
- 材料構成表
- 非原産材料の価格証明書類
- 計算根拠資料
実務上のポイント
- 協定ごとに許容割合や対象範囲が異なるため、必ず該当協定の規定を確認する
- 「少量だからOK」ではなく、定められた割合以内であることが必須
- 非原産材料の価値を正確に把握し、計算根拠を明確にする
- RVC基準と併用する場合は計算方法の整合性に注意
- CTCやRVCで満たせない場合の補完手段として活用する
注意点
- 適用可否は品目や協定ごとに異なる
- 繊維製品など一部品目は適用制限が厳しい
- 証拠資料が不十分だと適用できない
- 誤適用は関税否認などのリスクにつながる
具体例
- 一部部品がCTC未達だが、全体の5%程度であったためデミニミス適用により原産品認定されたケース
- 非原産材料が12%となり、基準(10%)を超えたためEPA適用不可となったケース
- 繊維品目でデミニミスが制限されており、例外適用できなかったケース
まとめ
デミニミス規定は、原産地基準を満たさない一部の非原産材料を例外的に許容することで、実務上の柔軟性を確保する制度です。ただし、適用には厳格な割合制限と証拠管理が求められ、無条件で使えるものではありません。補完的手段として位置づけ、原則はCTCやRVCでの適合を目指すことが重要です。
