被保険輸送終了条項(テロリズム) 2009 TERMINATION OF TRANSIT CLAUSE (TERRORISM) 2009

概要

被保険輸送終了条項(テロリズム)2009は、テロ行為による損害を対象とした輸送保険において、補償の範囲と終了時期を明確に定めた条項です。この条項は他の保険約款より優先され、通常の輸送過程にある貨物に対してのみテロリズムによる損害を補償するとされています。

目的・役割

テロリズムによる損害の補償期間を明確に区切ることで、保険契約者と保険者双方のリスク管理を容易にし、通常の輸送過程外での補償範囲を限定する役割を持ちます。これにより、保険の適用範囲の不明確さを解消し、保険金支払いの基準を統一することが目的とされます。

特徴

  1. 条項は保険契約内の他の規定に優先し、テロリズムに関する補償条件を明確化します。
  2. テロ行為は政治的、思想的、宗教的動機を持つ者や組織による行為と定義されます。
  3. 補償は貨物が通常の輸送過程にある間に限定され、以下のいずれか早い時点で終了します。
    1. 契約の輸送約款に従う時
    2. 最終仕向地の倉庫等で荷卸し完了時
    3. 通常の輸送過程以外の保管や分配のための倉庫で荷卸し完了時
    4. 通常の輸送過程以外の保管目的で輸送手段やコンテナを使用した時
    5. 海上輸送の場合、最終港での荷卸し完了後60日経過時
    6. 航空輸送の場合、最終地での荷卸し完了後30日経過時
  4. 保管後の継続輸送が特別に補償されている場合は、補償が再開し再度終了条件が適用されます。

実務上のポイント

  1. テロリズムによる損害補償は通常の輸送過程に限定されるため、貨物の保管期間や場所に注意が必要です。
  2. 補償終了のタイミングを正確に把握し、保険期間外のリスク管理を行うことが重要です。
  3. 契約書や約款における輸送約款の内容を確認し、補償終了条件を理解しておく必要があります。
  4. 継続輸送がある場合は、補償の再開条件を確認し、適切な保険手続きを行うことが望ましいです。

注意点

  • テロリズムの定義は広範であり、政治的・宗教的動機を持つ行為も含まれるため、補償対象の範囲を誤解しないよう注意が必要です。
  • 保管期間の超過や通常の輸送過程外での保管は補償対象外となることが一般的です。
  • 条項の優先性により、他の保険約款の規定が無効となる場合があるため、契約全体の整合性を確認することが重要です。

具体例

例えば、貨物が最終仕向地の倉庫で荷卸しを完了し、その後60日以上保管された場合、海上輸送におけるテロリズム損害の補償は終了するとされます。また、被保険者が通常の輸送過程外の倉庫に貨物を移し替えた場合も、補償はその時点で終了することが一般的です。

関連用語

  • テロリズム保険
  • 輸送保険
  • 保険約款
  • 貨物保険
  • 輸送契約
  • リスク管理

まとめ

被保険輸送終了条項(テロリズム)2009は、テロ行為による損害の補償期間を通常の輸送過程に限定し、保管期間や場所に応じて補償終了時期を明確に定めています。実務では補償範囲の理解と輸送状況の管理が重要とされ、保険契約の適用範囲を正確に把握することが求められます。