甲板積み貨物と貨物保険の実務
甲板積み貨物と貨物保険の実務とは
甲板積み貨物とは、本船の船倉内ではなく、甲板上に積載される貨物をいいます。英語ではDeck Cargo又はOn Deck Cargoと呼ばれます。
ただし、本船の甲板上に置かれた貨物を、すべて同じ甲板積み貨物として扱うことは適切ではありません。
実務上は、少なくとも次の4つを区別する必要があります。
- 在来船、重量物船、特殊船等で、個別に甲板積み貨物として引き受けられる大型貨物、重量物又は長尺貨物
- B/L又は運送契約上、Deck Cargo又はOn Deck Cargoとして明示され、実際に甲板上へ積載される貨物
- コンテナ船で、運送約款に基づく運送人の裁量により、船倉内又は甲板上へ積載される密閉型コンテナ貨物
- 船倉内積載条件、荷主の明示的な禁止又は運送契約上の合意に反して、甲板上へ積載された貨物
通常のコンテナ船輸送では、運送約款上、運送人が荷主へ個別に通知することなく、コンテナを船倉内又は甲板上へ積載できると定められている場合があります。
したがって、コンテナ船の甲板上に積載された通常の密閉型コンテナ貨物について、すべて個別のOn Deck申告、荷主承諾又はB/L上のOn Deck表示が必要になるとは限りません。
この点は、在来船や重量物船で大型貨物を個別に甲板積みする場合とは分けて整理する必要があります。
本記事の中心は、在来船、重量物船、特殊船等で個別に甲板積みされる貨物について、保険申告、B/L又は運送契約上の表示、梱包、防水、防錆、積付け、ラッシング、事故原因及び責任関係を整理することです。
この記事で扱う範囲
| 項目 | この記事で扱う内容 | 兄弟記事又は別記事で扱う内容 |
|---|---|---|
| 在来船・重量物船の甲板積み | 大型機械、重量物、長尺貨物等を個別に甲板積みする場合の保険申告、梱包、積付け、ラッシング及び事故対応を扱います。 | 重量物輸送、長尺貨物輸送及び特殊船輸送の技術的な積付設計は、各専門記事で扱います。 |
| 通常のコンテナ船上積み | 運送人の裁量により甲板上又は船倉内へ積載される密閉型コンテナ貨物との違いを整理します。 | Underdeck or On-deck Clauseの正式な約款内容と適用条件は、兄弟記事で扱います。 |
| B/L又は運送契約上の表示 | On Deck表示、実際の積載場所、運送約款及び荷主との合意を区別します。 | B/L全般の法的性質、信用状条件及び銀行買取実務は、B/L関連の記事で扱います。 |
| ICC(A)・ICC(B)・ICC(C) | 投荷、Washing Overboard、海水浸入及び船積み・荷卸し中の一梱包全損との関係を比較します。 | 各Institute Cargo Clausesの全条文、保険期間及び一般免責は、ICC個別記事で扱います。 |
| On Deck Cargo Clause | 個別の甲板積み条件として確認すべき項目を整理します。 | 特定の保険会社又は市場約款の正式文言は、実際の保険証券及び付帯約款で確認します。 |
| 投荷・流失・共同海損 | Jettison、Washing Overboard及び共同海損犠牲を分けて整理します。 | 共同海損の成立要件、分担金及び保証状の詳細は、共同海損記事で扱います。 |
| 梱包・養生・ラッシング | 防水、防錆、梱包、Sea Fastening、ラッシング及びサーベイ条件を整理します。 | 具体的な強度計算、構造設計及びMarine Warranty Surveyの技術審査は、専門家が個別に判断します。 |
| 事故後の責任関係 | 船会社、荷役業者、ラッシング業者、荷主、フォワーダー及びNVOCCの関与を整理します。 | 最終的な法的責任は、契約、準拠法、過失、因果関係及び責任制限に基づき個別に判断します。 |
甲板積みを4つの類型に分ける
| 類型 | 典型的な貨物・輸送 | 保険・契約上の中心論点 | 主な確認資料 |
|---|---|---|---|
| 個別申告型甲板積み | 在来船、重量物船、特殊船で輸送する大型機械、重量物、長尺貨物 | 甲板積み申告、On Deck条件、梱包、防水、防錆、Sea Fastening及びラッシング条件 | 保険証券、見積書、Booking、積付図、ラッシング計画 |
| B/L明示型Deck Cargo | B/L又は運送契約にOn Deck、Shipped on Deck等の表示がある貨物 | 表示内容、荷主との合意、実際の積載場所、運送約款及び準拠法 | B/L、運送契約、船積写真、本船記録 |
| コンテナ船裁量積載型 | 密閉型コンテナ船で、運送人が船倉内又は甲板上の積載場所を決定する貨物 | 運送約款上の積載権限、Underdeck or On-deck Clause及び通常のコンテナ貨物としての保険条件 | B/L約款、保険証券、コンテナ情報、本船積付記録 |
| 契約違反型甲板積み | 船倉内積載条件、荷主の明示的禁止又は個別合意に反して甲板積みされた貨物 | 運送契約違反、運送人責任、保険適用、荷主への説明及び求償 | 契約書、Booking条件、指示書、B/L、積付図、本船記録 |
国際海上物品運送法制上のDeck Cargoとして扱われるかについても、単に実際に甲板上へ積載されたという事実だけでなく、運送契約上の記載及び貨物の種類が問題になります。
特に、運送契約上甲板積みとして記載され、かつ実際に甲板積みされた貨物と、コンテナ運送約款に基づき運送人の裁量で甲板上へ積載された通常のコンテナ貨物は、同じ前提で判断しません。
船倉内積載と個別甲板積みの違い
| 項目 | 船倉内積載 | 個別甲板積み | 確認上の注意点 |
|---|---|---|---|
| 積載場所 | 本船の船倉内に積載されます。 | 本船の暴露甲板又は指定された甲板区域へ積載されます。 | コンテナ船の通常の甲板上積載とは区別します。 |
| 主な外部リスク | 船倉内浸水、荷崩れ、他貨物との接触、荷役中破損 | 海水、波浪、風雨、塩分、荒天、流失、ラッシング破断 | 貨物の形状、重量、重心及び航路も確認します。 |
| 保険申告 | 通常の船倉内貨物として申告されることがあります。 | 甲板積みであることの個別申告又は特別条件が必要になる場合があります。 | 実際の保険証券及び引受条件を確認します。 |
| 梱包・養生 | 通常の輸送環境に応じた梱包を行います。 | 海水、風雨、塩害及び暴露環境を前提とした防水・防錆措置が重要です。 | 単なる防水シートだけで十分とは限りません。 |
| 積付け・固縛 | 船倉構造、他貨物及び荷崩れ防止を考慮します。 | 船体動揺、風圧、波浪及び貨物の転倒・流失防止を考慮します。 | Sea Fasteningや専門的なラッシング設計が必要になる場合があります。 |
| 事故後の資料 | 船倉記録、積付図、荷役記録等を確認します。 | 船積写真、ラッシング計画、Sea Fastening図面、荒天記録等を確認します。 | 事故後に甲板積みの事実を初めて知ることがないようにします。 |
甲板積みになりやすい貨物
- 大型機械、重量機械及びプラント設備
- 長尺貨物、鋼材、パイプ及び鉄骨類
- 建設機械、特殊車両及び作業機械
- 船倉口又は船倉内に収まらない大型貨物
- 重量又は重心の関係で船倉内積載が困難な貨物
- 在来船、重量物船、半潜水船又は特殊船で輸送される貨物
- 甲板上の専用架台又は固定設備を使用する貨物
これらの貨物では、甲板積みになること自体が異常なのではなく、輸送計画の一部として甲板積みが選択される場合があります。
そのため、甲板積みの可否だけでなく、貨物価額、航路、季節、船型、積載位置、梱包、養生、Sea Fastening及び保険条件を一体として確認します。
B/L表示と運送契約上の効果
甲板積み貨物では、B/L上のOn Deck表示だけで運送人責任又は保険適用が決まるわけではありません。
少なくとも、次の4つの状況を分けて確認します。
| 状況 | 実務上の整理 | 主な確認事項 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| B/L又は運送契約で甲板積みが明示されている | 荷主との合意及び実際の甲板積みの双方を確認します。 | 表示文言、貨物の種類、実際の積載場所、準拠法 | 表示があるだけで、すべての運送人責任が免除されるとは限りません。 |
| 実際には甲板積みだが、B/Lに表示がない | 運送契約、約款、貨物の種類及び荷主への説明を確認します。 | 積付図、本船記録、船積写真、Booking条件 | 表示欠落の法的効果は準拠法及び契約内容によって異なります。 |
| コンテナ船で運送約款上の選択権がある | 通常の密閉型コンテナ貨物として、甲板上又は船倉内へ積載できる契約構造を確認します。 | B/L約款、Underdeck or On-deck Clause、コンテナの種類 | 個別のOn Deck表示又は特別申告が常に必要とは限りません。 |
| 船倉内積載条件又は甲板積み禁止に反した | 運送契約違反、荷主への説明、保険申告及び因果関係を確認します。 | 個別契約、指示書、船会社回答、実際の積載位置 | 無断甲板積みと損害との因果関係を別に確認します。 |
On Deck、Shipped on Deck又はCarried on Deck等の表示は重要な資料ですが、実際の積載場所、運送約款、貨物の種類、荷主との合意及び準拠法と併せて判断します。
また、信用状取引では、B/L上の甲板積み表示が書類条件へ影響する場合があるため、保険だけでなく決済条件も事前に確認します。
貨物保険で事前確認すべき事項
- 貨物が個別申告を要する甲板積み貨物か
- 通常のコンテナ船裁量積載として扱われる貨物か
- 甲板積みであることを保険会社へ申告する必要があるか
- 適用されるICC条件は何か
- Underdeck or On-deck Clause又はOn Deck Cargo Clauseが付帯されるか
- 投荷、Washing Overboard、海水浸入及び荒天損害の取扱い
- 防水、防錆、梱包、Sea Fastening及びラッシング条件
- 積付位置、船型、航路及び輸送時期の申告が必要か
- 事前サーベイ又はMarine Warranty Surveyが必要か
- 条件違反時にどの損害へどのような効果が生じるか
- 準拠法及び保険約款上のWarranty又は条件の法的効果
ICC(A)・ICC(B)・ICC(C)と甲板積み危険
甲板積み貨物については、甲板上に積載されているという事実だけで、すべての損害が補償又は免責になるわけではありません。
適用されるICC条件、個別のOn Deck条件、申告内容、梱包、積付け、ラッシング及び事故原因を確認します。
| 保険条件 | 投荷 | Washing Overboard | 主な注意点 |
|---|---|---|---|
| ICC(A) | 個別約款、一般免責、申告内容及び事故原因を含めて確認します。 | 個別約款、一般免責、申告内容及び事故原因を含めて確認します。 | On Deck申告、梱包、防水、防錆、Warranty、Sea Fastening及びラッシング条件を確認します。 |
| ICC(B) | 列挙された担保危険との関係を確認します。 | 列挙危険としての取扱いを確認します。 | 海、湖又は河川水の船舶・貨物等への浸入、一梱包の船外流失又は船積み・荷卸し中の落下による全損等も確認します。 |
| ICC(C) | 列挙された担保危険との関係を確認します。 | ICC(B)と同一の担保範囲ではありません。 | 担保危険が限定されているため、荒天、波浪、海水濡れ及び流失の原因を個別に確認します。 |
| 個別On Deck条件 | 実際に付帯された正式約款の文言により確認します。 | 実際に付帯された正式約款の文言により確認します。 | 特別免責、追加保険料、梱包条件、ラッシング条件、サーベイ条件及び航路条件を確認します。 |
ICC(B)で確認すべき甲板積み危険
| 危険 | 実務上の意味 | 主な確認資料 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| Jettison | 共同安全等のため、貨物を意図的に船外へ投棄する行為です。 | 本船報告、航海日誌、共同海損宣言、事故報告 | 投荷されたという事実と共同海損成立は同一ではありません。 |
| Washing Overboard | 荒天、波浪又は海水の作用により貨物が偶発的に船外へ流失する事故です。 | 荒天記録、積付図、ラッシング記録、船積写真 | 投荷とは異なり、意図的な犠牲ではありません。 |
| 海・湖・河川水の浸入 | 海水等が船舶、艀、船倉、輸送用具、コンテナ又は保管場所へ浸入する事故です。 | 濡損写真、塩分反応、コンテナ状態、サーベイレポート | 通常の風雨への暴露と、水の浸入を区別します。 |
| 一梱包の船外流失 | 積載中の一梱包が船外へ失われる事故です。 | 荷役記録、本船報告、積付記録 | 貨物単位、梱包単位及び事故状況を確認します。 |
| 船積み・荷卸し中の落下による一梱包全損 | 船積み又は荷卸し中に貨物が落下し、一梱包が全損となる事故です。 | 荷役記録、クレーン記録、写真、サーベイレポート | 部分損か一梱包全損かを区別します。 |
投荷・Washing Overboard・共同海損犠牲の違い
| 区分 | 定義 | 意図性 | 共同海損との関係 | 主な資料 |
|---|---|---|---|---|
| 投荷・Jettison | 船舶と積荷の共同安全等のため、貨物を意図的に海中へ投棄する行為です。 | 意図的 | 共同海損犠牲の成立要件を満たすかを確認します。 | 船長報告、航海日誌、本船事故報告 |
| 流失・Washing Overboard | 荒天、波浪又はラッシング破断等により、貨物が偶発的に船外へ失われる事故です。 | 非意図的 | 甲板から失われただけで共同海損犠牲になるわけではありません。 | 荒天記録、ラッシング記録、積付図、船積写真 |
| 共同海損犠牲 | 共同の危険から船舶と積荷を守るため、合理的かつ意図的に行われた異常な犠牲です。 | 意図的 | 共同危険、共同安全、合理性及び意図性等の成立要件を確認します。 | 共同海損宣言、Average Adjuster資料、本船記録 |
| ラッシング破断による落下・流失 | 固縛設備又は作業の不備等により、貨物が移動又は船外へ失われる事故です。 | 通常は非意図的 | 共同海損よりも、運送人責任、積付責任又はラッシング責任が問題になります。 | ラッシング設計、作業記録、破断部材、サーベイレポート |
甲板から貨物が失われたという結果だけでは、投荷、Washing Overboard又は共同海損犠牲のいずれであるかは判断できません。
船長又は本船側が意図的に投棄したのか、荒天や波浪によって偶発的に流失したのか、共同海損の成立要件を満たす行為であったのかを分けて確認します。
On Deck Cargo ClauseとWarrantyの確認
On Deck Cargo Clause、Deck Cargo Clause又は甲板積みに関するWarrantyは、すべての保険者が同一の文言を使用する統一約款ではありません。
市場で公表されるモデル約款が存在する場合でも、当事者間で変更されることがあり、各保険者が個別案件への適合性を判断します。
したがって、約款名だけで補償範囲を判断せず、実際に保険証券へ付帯された正式文言を確認します。
| 確認項目 | 確認内容 | 主な資料 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 甲板積み申告 | 貨物、船型、航路、積載位置及び甲板積み予定をどこまで申告するか | 申込書、告知書、保険会社回答 | 通常のコンテナ船裁量積載と個別甲板積みを区別します。 |
| 防水・防錆条件 | 防水カバー、密閉、排水、防錆処理及び塩害対策 | 梱包仕様、作業写真、材料仕様 | 外観上カバーされているだけで条件充足とは限りません。 |
| 梱包条件 | 木枠、架台、支持材、固定点及び暴露環境への耐久性 | 梱包設計書、写真、検査記録 | 貨物重量、重心、形状及び航路条件を反映します。 |
| ラッシング・Sea Fastening | 固縛設計、溶接、チェーン、ワイヤー、ターンバックル及び固定点 | ラッシング計画、Sea Fastening図面、強度計算 | 設計者、施工者、承認者及び検査者を確認します。 |
| サーベイ条件 | 船積前サーベイ又はMarine Warranty Surveyの要否 | サーベイ報告、Certificate of Approval、指摘事項 | 指摘事項の是正完了と最終承認を確認します。 |
| 条件違反時の効果 | 違反した条件、事故原因、損害との関係及び適用される救済 | 保険証券、正式約款、準拠法 | 条件違反があれば全損害が直ちに免責になるとは一律に説明しません。 |
| 準拠法 | Warranty、条件、告知及び因果関係の法的効果 | 保険証券、準拠法条項、法律意見 | 同じ文言でも準拠法により効果が異なる場合があります。 |
主な事故原因と保険実務上の整理
| 事故類型 | 発生状況 | 保険上の確認点 | 確認資料 | 主な責任関係 |
|---|---|---|---|---|
| 海水濡れ・波浪損害 | 波しぶき、海水又は荒天により濡損・錆損します。 | 適用ICC、On Deck条件、申告、防水・防錆措置及び近因を確認します。 | 濡損写真、塩分反応、荒天記録、サーベイレポート | 運送人、荷役業者、梱包業者、荷主、フォワーダー |
| 荒天による破損 | 船体動揺、強風又は波浪により貨物が移動・接触・変形します。 | 荒天の程度、積付け、ラッシング及びSea Fasteningを確認します。 | 航海記録、積付図、ラッシング記録、損傷写真 | 運送人、積付担当者、ラッシング業者 |
| ラッシング破断・固縛不備 | 固縛材の破断又は施工不備により転倒、落下又は流失します。 | 設計、材料、施工、検査及び保険条件を確認します。 | 強度計算、部材仕様、作業写真、破断部材 | 設計者、施工者、荷役業者、運送人 |
| 梱包・養生不備 | 防水、防錆、カバー、木枠又は架台が不十分です。 | 貨物特性、航路、甲板暴露及び条件違反の効果を確認します。 | 梱包仕様、船積前写真、材料記録 | 荷主、梱包業者、フォワーダー |
| Washing Overboard | 荒天、波浪又は固縛破断により貨物が偶発的に船外へ流失します。 | 適用ICC、個別On Deck条件及び流失原因を確認します。 | 本船報告、荒天記録、ラッシング記録 | 運送人、積付担当者、ラッシング業者 |
| Jettison | 共同安全等のため貨物が意図的に投棄されます。 | 適用ICC及び共同海損犠牲の成立を確認します。 | 船長報告、共同海損宣言、航海日誌 | 共同海損、貨物保険、運送人責任 |
| 船積み・荷卸し中の落下 | クレーン作業中に貨物又は一梱包が落下します。 | 一梱包全損、部分損、荷役責任及び適用ICCを確認します。 | 荷役記録、クレーン記録、写真、サーベイレポート | 荷役業者、ターミナル、運送人 |
フォワーダー関与範囲の標準五分類
本記事で使用する五分類は、法令または業界全体で確立された区分ではありません。フォワーダーの関与範囲を明確にするため、本シリーズで使用する分析上の枠組みです。
| 標準五分類 | 甲板積み貨物への主な関与 | 責任判断の中心 | 主な資料 |
|---|---|---|---|
| Simple Intermediary(単純取次) | 荷主を船会社、保険会社、保険代理店、梱包業者又はサーベイヤーへ取り次ぎます。 | 単純な取次を超えて、甲板積みの可否又は保険有効性を判断したか | 紹介記録、メール、見積条件 |
| Cargo Transportation Service Provider(貨物利用運送事業者) | 甲板積み区間を含む貨物運送サービスを引き受けます。 | 受託区間、船会社選定、条件伝達及び運送契約上の義務 | 運送契約、Booking、船会社条件 |
| NVOCC / House B/L Issuer | House B/L発行者として甲板積みを含む国際輸送を引き受けます。 | House B/L表示、運送約款、積載権限、責任制限及び通知期限 | House B/L、Master B/L、運送約款 |
| Door-to-Door Single Contractor | 集荷、梱包、国内輸送、船積み、甲板積み、現地配送まで一括して引き受けます。 | 一括受託範囲、再委託管理、Sea Fastening及び情報伝達 | 一括見積書、仕様書、再委託記録 |
| Agent/Coordinator for Specific Operations(特定業務の代理・調整者) | 保険確認、梱包、ラッシング、Marine Warranty Survey等の特定業務を調整します。 | 委任された確認事項、調整範囲及び最終判断者 | 委任記録、確認依頼、サーベイ記録 |
Contracting Carrier及びActual Carrierは、法的又は契約上の地位を示す概念であり、本記事の標準五分類を置き換える分類ではありません。
梱包、保管、検品、積付け、バンニング、デバンニング及びコンテナ点検等の実作業も、それ自体で第六の分類を構成しません。
具体例1:在来船で申告済みの大型機械が海水濡れした場合
大型機械を在来船で輸送し、甲板積みであることを事前に保険会社へ申告したとします。
保険証券には個別のOn Deck条件が付帯され、防水梱包、防錆措置、Sea Fastening及び船積前サーベイが条件とされていました。
航海中の荒天により海水が防水カバー内部へ浸入し、機械内部に錆損が発生しました。
この場合、甲板積みを申告していたという事実だけでなく、適用ICC、正式なOn Deck条件、荒天状況、海水浸入の経路、防水・防錆条件及びサーベイ指摘事項の履行を確認します。
梱包又は防水条件に不備がある場合でも、その条件の法的効果、損害原因との関係及び準拠法を確認し、一律に全損害が免責になるとは判断しません。
個別に申告された甲板積み貨物では、申告の有無だけでなく、正式約款と具体的な付帯条件の履行が中心になります。
具体例2:コンテナ船上のコンテナがWashing Overboardとなった場合
通常の密閉型コンテナ貨物がコンテナ船で輸送され、B/L約款に基づき運送人の裁量で甲板上へ積載されたとします。
航海中の激しい波浪によりコンテナが船外へ流失しました。
この場合、在来船の大型貨物と同じように、荷主が個別にOn Deck申告をしていなかったことだけを理由に判断しません。
B/L約款上の甲板上・船倉内の積載権限、Underdeck or On-deck Clause、適用ICC、Washing Overboardの担保、コンテナの積付け及び船体側の固定設備を確認します。
流失原因が異常な荒天なのか、コンテナ固定設備又は本船積付けの不備なのかによって、貨物保険と運送人責任の整理も変わります。
通常のコンテナ船裁量積載では、甲板上に積載されたという事実だけで、個別申告漏れ又はDeck Cargoとして処理しません。
具体例3:船倉内積載条件に反して無断で甲板積みされた場合
精密機械について、荷主とフォワーダーが船倉内積載を明示的な条件として運送を手配したとします。
しかし、実際には船会社又は荷役側の判断で甲板上へ積載され、荒天中にラッシングが破断して貨物が船外へ流失しました。
この場合、実際の積載位置、船倉内積載条件、荷主の指示、フォワーダーから船会社への伝達、B/L表示及び運送約款を確認します。
貨物保険では、適用ICC、個別の甲板積み免責又は条件、告知内容及び流失原因を確認します。
運送人責任では、船倉内積載条件への違反、ラッシング不備及び流失との因果関係を確認します。
フォワーダーについても、船倉内積載条件を船会社へ正確に伝えたか、甲板積みの可能性を認識していたか、事故後に証拠保全及び求償通知を行ったかを確認します。
無断甲板積みでは、保険適用だけでなく、運送契約違反と損害原因を分けて整理する必要があります。
実務で問題になりやすいケース
| ケース | 中心論点 | 主な確認資料 | 初動対応 |
|---|---|---|---|
| 在来船の大型機械を申告せず甲板積みした | 保険告知、On Deck条件、荷主説明 | 保険申込書、Booking、見積書、船積写真 | 実際の引受条件と申告経緯を確認します。 |
| 通常のコンテナが運送人裁量で甲板上へ積載された | コンテナ運送約款、Underdeck or On-deck Clause | B/L約款、保険証券、本船積付記録 | 個別Deck Cargoと混同せず契約構造を確認します。 |
| B/LにOn Deck表示があるが実際は船倉内積みだった | 表示と実際の積載場所の不一致 | B/L、積付図、本船記録、船積写真 | 表示理由と法的・保険上の影響を確認します。 |
| B/L表示なしで在来船の甲板上へ積載された | 荷主合意、運送契約、表示欠落 | Booking、指示書、B/L、積付図 | 甲板積みの合意及び運送人責任を確認します。 |
| 荒天で海水濡れ・錆損が発生した | 適用ICC、防水・防錆条件、近因 | 荒天記録、塩分反応、梱包写真、サーベイ | 濡損経路と条件履行を確認します。 |
| ラッシング破断で貨物が流失した | Washing Overboard、Sea Fastening、施工責任 | ラッシング設計、作業記録、破断部材 | 部材を保全し、共同サーベイを手配します。 |
| 船長判断で貨物が投荷された | Jettison、共同海損犠牲、保険担保 | 船長報告、共同海損宣言、航海日誌 | 投荷理由と共同海損手続を確認します。 |
| Marine Warranty Surveyの指摘が未是正だった | サーベイ条件、是正義務、損害原因 | サーベイ報告、指摘一覧、是正記録 | 未是正項目と事故原因との関係を確認します。 |
証拠として重要になる資料
| 資料区分 | 主な資料 | 確認目的 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 保険関係資料 | 保険証券、保険明細、ICC、Underdeck or On-deck Clause、On Deck Cargo Clause | 担保危険、免責、申告条件及び付帯条件を確認します。 | 約款名だけでなく正式文言を確認します。 |
| 運送契約資料 | B/L、Waybill、Booking、運送約款、船倉内積載条件 | 甲板積みの合意、運送人の裁量及び禁止条件を確認します。 | 表面記載と裏面約款の双方を確認します。 |
| 積載場所資料 | 積付図、本船記録、船積写真、Bay Plan | 実際に甲板上又は船倉内のどこへ積載されたかを確認します。 | B/L表示だけに依存しません。 |
| 梱包・養生資料 | 梱包仕様、防水・防錆記録、船積前写真 | 甲板暴露環境へ対応した仕様かを確認します。 | 損傷後の状態だけでなく船積前資料を確保します。 |
| ラッシング資料 | ラッシング計画、Sea Fastening図面、強度計算、作業写真 | 設計、材料、施工及び承認状況を確認します。 | 破断した部材を廃棄せず保全します。 |
| サーベイ資料 | 船積前サーベイ、Marine Warranty Survey、Certificate of Approval | 付帯条件、指摘事項及び是正状況を確認します。 | 最終承認後の変更の有無を確認します。 |
| 航海・気象資料 | 航海日誌、荒天記録、気象データ、本船報告 | 荒天、波浪、投荷及び流失原因を確認します。 | 一般的な気象情報と本船固有の記録を分けます。 |
| 損害資料 | 貨物写真、塩分分析、サーベイレポート、修理見積り | 損害状態、原因及び損害額を確認します。 | 修理又は処分前に証拠を確保します。 |
| 通知・求償資料 | 保険会社、船会社、荷役業者への通知記録 | 通知期限、求償権及び証拠保全状況を確認します。 | 事故通知と正式請求の期限を分けて管理します。 |
保険会社・保険代理店へ確認すべき事項
- 本件貨物が通常のコンテナ貨物か、個別申告を要するDeck Cargoか
- 適用されるICC(A)、ICC(B)又はICC(C)
- 投荷、Washing Overboard、海水浸入及び荒天損害の取扱い
- Underdeck or On-deck Clauseの適用可否
- On Deck Cargo Clause又は個別甲板積み条件の正式文言
- 甲板積み申告で必要となる船型、航路、積載位置及び貨物情報
- 防水、防錆、梱包、Sea Fastening及びラッシング条件
- 船積前サーベイ又はMarine Warranty Surveyの要否
- サーベイ指摘事項の是正及び承認手続
- 条件違反時の効果と事故原因との関係
- 共同海損犠牲、共同海損分担金及び救助料の取扱い
- 損害通知、サーベイ手配、正式請求及び期限管理
フォワーダー実務上の判断チェックリスト
| 確認場面 | 確認する相手 | 確認事項 | 問題がある場合の対応 |
|---|---|---|---|
| 受託時 | 荷主、輸出者 | 貨物の大きさ、重量、形状、船倉内積載の可否 | 個別甲板積みの可能性がある場合は、見積段階で説明します。 |
| 船型確認時 | 船会社、NVOCC | コンテナ船、在来船、重量物船又は特殊船の別 | 通常のコンテナ船裁量積載と個別甲板積みを分けます。 |
| 保険確認時 | 荷主、保険会社、保険代理店 | On Deck申告、適用ICC、付帯約款及び条件 | 正式約款と申告事項を書面で確認します。 |
| Booking時 | 船会社、NVOCC、荷役業者 | 積載位置、船倉内条件、甲板積み禁止、ラッシング条件 | 個別条件をBooking及び作業指示へ記載します。 |
| B/L確認時 | 船会社、NVOCC、荷主 | On Deck表示、運送約款、実際の積載場所 | 表示だけでなく積付図及び本船記録を確認します。 |
| 梱包・養生時 | 荷主、梱包業者、サーベイヤー | 防水、防錆、木枠、架台、排水及び塩害対策 | 甲板暴露に対応する仕様を書面化します。 |
| ラッシング時 | 船会社、荷役業者、ラッシング業者 | 設計、Sea Fastening、材料、施工及び検査 | 図面、計算書、作業写真及び承認記録を確保します。 |
| 事故発生時 | 荷主、保険会社、船会社、サーベイヤー | 海水濡れ、荒天、投荷、Washing Overboard、ラッシング破断 | 事故通知、共同サーベイ及び証拠保全を行います。 |
| 求償検討時 | 保険会社、船会社、荷役業者、海事弁護士 | 運送人責任、積付責任、共同海損、責任制限及び期限 | 貨物保険請求と各当事者への求償を分けて管理します。 |
On Deck適用確認フロー
- 貨物の種類、大きさ、重量、形状及び梱包状態を確認します。
- 使用する船舶がコンテナ船、在来船、重量物船又は特殊船のいずれかを確認します。
- 通常のコンテナ船裁量積載か、個別に申告・合意する甲板積みかを区別します。
- B/L又は運送契約上、甲板積みが明示されているか確認します。
- 運送約款に甲板上又は船倉内の積載場所を運送人が選択できる条項があるか確認します。
- 船倉内積載条件又は荷主による甲板積み禁止があるか確認します。
- 保険会社へ甲板積み申告が必要か確認します。
- 適用されるICC(A)、ICC(B)又はICC(C)を確認します。
- Underdeck or On-deck Clause又は個別On Deck条件の正式文言を確認します。
- 投荷、Washing Overboard、海水浸入及び船積み・荷卸し中の一梱包全損の取扱いを確認します。
- 防水、防錆、梱包、Sea Fastening及びラッシング条件を確認します。
- 船積前サーベイ又はMarine Warranty Surveyの要否を確認します。
- 船積後に実際の積載位置、積付図、ラッシング記録及び船積写真を確保します。
- 事故発生時は、投荷、Washing Overboard、荒天、海水浸入及びラッシング不備を分けます。
- 貨物保険、共同海損、運送人責任、荷役責任及びフォワーダー責任を分けて整理します。
荷主との事前契約で整理すべき事項
- 通常のコンテナ船裁量積載か、個別甲板積みか
- 船倉内積載を必須条件とするか
- 甲板積みになる可能性の説明と荷主承諾
- 保険会社へのOn Deck申告を誰が行うか
- B/L上のOn Deck表示の確認主体
- 梱包、防水、防錆、架台及び養生の責任分担
- ラッシング、Sea Fastening及び積付けの責任分担
- 船積前サーベイ又はMarine Warranty Surveyの費用負担
- 船積写真、積付図及びラッシング記録の取得主体
- 事故通知、サーベイ及び証拠保全の手続
- 船会社、荷役業者及びラッシング業者への求償協力
- 弁護士費用、サーベイ費用及び検査費用の負担
海事弁護士を利用すべき場面
- B/L上のOn Deck表示の法的効果が争われる場合
- 実際の甲板積みと運送契約上の表示が一致しない場合
- 船倉内積載条件又は甲板積み禁止に反した場合
- 投荷とWashing Overboardの区別が争われる場合
- 共同海損犠牲の成立又は分担金が問題になる場合
- ラッシング設計、Sea Fastening又は積付責任が争われる場合
- On Deck Cargo Clause又はWarrantyの解釈が争われる場合
- 船会社、荷役業者又はラッシング業者への高額求償を行う場合
- 荷主がフォワーダー又はNVOCCへ高額な賠償請求を行った場合
- 通知期限、正式請求期限、時効又は出訴期限が迫っている場合
よくある誤解
| 誤解 | 実際の考え方 | 確認すべきこと |
|---|---|---|
| コンテナが甲板上にあれば、すべてDeck Cargoである | 通常のコンテナ船裁量積載と、個別に申告・合意される甲板積み貨物は分けます。 | 船型、B/L約款、コンテナの種類及び保険条件を確認します。 |
| コンテナ船の甲板上積載には必ずOn Deck申告が必要である | 運送人の裁量で甲板上又は船倉内へ積載される通常のコンテナ貨物では、個別申告が不要な場合があります。 | Underdeck or On-deck Clause及び保険証券を確認します。 |
| B/LにOn Deck表示があれば運送人は責任を負わない | 表示だけで責任は決まらず、準拠法、運送約款、貨物の種類及び過失を確認します。 | B/L、実際の積載位置、契約条件及び事故原因を確認します。 |
| B/LにOn Deck表示がなければ船倉内積みである | 実際の積載位置は積付図、本船記録及び船積写真で確認します。 | B/L表示と本船記録を照合します。 |
| ICC(A)なら甲板積み損害はすべて補償される | 個別On Deck条件、一般免責、梱包、申告及び事故原因を確認します。 | 保険証券、正式約款及び条件履行を確認します。 |
| ICC(C)でもWashing OverboardはICC(B)と同じである | ICC(B)とICC(C)は列挙危険の範囲が同一ではありません。 | 適用される正式ICC文言を確認します。 |
| 甲板から貨物が失われれば共同海損である | 偶発的なWashing Overboardと、意図的な共同海損犠牲は異なります。 | 船長報告、共同海損宣言及び事故原因を確認します。 |
| 荷主が甲板積みを承諾すれば保険上も問題ない | 荷主承諾と保険会社への申告及び付帯条件は別の問題です。 | 保険申告、正式約款及び付帯条件を確認します。 |
| Warranty違反があれば全損害が当然に免責になる | 違反の効果は、正式文言、準拠法、違反内容及び事故原因との関係により判断します。 | 保険証券、約款及び法律意見を確認します。 |
| ラッシングは船会社だけの責任である | 設計、施工、指示、費用負担及び承認主体によって責任関係が変わります。 | ラッシング計画、作業記録、契約条件を確認します。 |
| 荒天であれば運送人責任は発生しない | 荒天の程度だけでなく、積付け、ラッシング及び本船の堪航性等も問題になります。 | 航海記録、積付図、ラッシング記録及び本船資料を確認します。 |
| 事故後に甲板積みであったか確認すれば足りる | 保険申告、梱包及び積付条件は船積前に確認する必要があります。 | 見積段階、Booking段階及び船積前の確認記録を残します。 |
実務上のポイント
- 通常のコンテナ船上積みと、在来船等で個別に申告・合意される甲板積み貨物を区別します。
- コンテナ船の甲板上に積載されたすべてのコンテナに、個別のOn Deck申告又はB/L表示が必要とは限りません。
- B/L表示だけでなく、実際の積載場所、運送約款、準拠法及び荷主との合意を確認します。
- 船倉内積載条件又は甲板積み禁止に反した場合は、運送契約違反と事故原因を分けます。
- ICC(A)、ICC(B)、ICC(C)及び個別On Deck条件を比較します。
- 投荷、Washing Overboard及び共同海損犠牲を混同しません。
- ICC(B)では、Washing Overboard、海水等の浸入及び一定の一梱包全損等を確認します。
- On Deck Cargo Clause及びWarrantyは、実際に付帯された正式文言を確認します。
- 防水、防錆、梱包、Sea Fastening、ラッシング及びサーベイ条件を事前に確認します。
- 条件違反時の効果は、準拠法、約款文言及び事故原因との関係により判断します。
- 事故後は、積付図、本船記録、船積写真、ラッシング資料及び荒天記録を確保します。
- 貨物保険請求、共同海損、運送人責任、荷役責任及びフォワーダー責任を分けて整理します。
まとめ
甲板積み貨物と貨物保険の実務では、甲板上に積載された貨物をすべて同じ条件で扱わないことが重要です。
在来船、重量物船又は特殊船で大型貨物を個別に甲板積みする場合は、甲板積み申告、On Deck条件、防水、防錆、梱包、Sea Fastening、ラッシング及びサーベイ条件が中心になります。
一方、通常のコンテナ船輸送では、運送約款に基づき、運送人が密閉型コンテナを船倉内又は甲板上へ積載できる場合があります。
この場合、甲板上に積載されたという事実だけで、すべて個別のDeck Cargoとして扱い、On Deck申告又はB/L表示が必要であるとは判断しません。
B/L又は運送契約で甲板積みが明示されている場合、実際には甲板積みだが表示がない場合、運送約款上の裁量積載である場合及び船倉内積載条件に反した場合を分けて確認します。
貨物保険では、ICC(A)、ICC(B)、ICC(C)及び個別のOn Deck条件を確認し、投荷、Washing Overboard、海水浸入、荒天損害及び船積み・荷卸し中の事故を区別します。
投荷は共同安全等のために行われる意図的な行為であり、Washing Overboardは荒天や波浪等による偶発的な流失です。
貨物が甲板から失われたという結果だけで、共同海損犠牲になるとは限りません。
On Deck Cargo Clause、Warranty及びMarine Warranty Surveyの条件は、統一された単一文言ではないため、実際に付帯された正式約款、サーベイ条件及び承認内容を確認します。
フォワーダー又はNVOCCは、船型、甲板積みの類型、荷主との合意、保険申告、B/L表示、梱包、ラッシング及び船積後の資料取得を記録に残すことが重要です。
事故発生後は、貨物保険請求、共同海損、運送人責任、荷役・ラッシング責任及びフォワーダー賠償責任を分け、必要に応じて保険会社、サーベイヤー及び海事弁護士へ早期に相談します。
同義語・別表記
関連用語
公式情報
- 公式ホームページ: https://marineinsurance.jp/
